障害を負った瞬間に起きたこと
こんにちは。
わたしスタイルLABOのacoです。
脳卒中などの病気や事故などで、突然障害を負ったとき、当たり前ですが大きな不安に襲われますし、中には「人生が終わった」と絶望的に感じる人も少なくないと思います。
わたしの場合は少しだけ違って…
「右半身が動かない」「言葉が出ないな」「頭に靄がかかってる」
病院で意識を取り戻してから、そんなふうに身体の状態を一つずつ冷静に観察していました。
当時の記録はこちら→
0. 闘病記プロローグ〜50歳脳卒中で絶賛入院中〜「右半身が動かない」
「小さい頃から当たり前にできていたことが、ある日突然できなくなった」という不便さ大変さは、今でももちろんあります。さらに倒れた直後といえば、たくさんの管につながれ寝たきりの状態だったので、まさに人生が一変するというショッキングな経験もしました。
でも、すでに起きてしまった「事実」は変わらない。
泣いて手も手は動かないし、歩けるようにはならないから。
無意識のうちに、「動かないなら、どうするか」に目が向いていました。
「受け入れる」と「受け止める」の違い
「障害を受け入れることが大切」と言わることがありますよね。
わたしも「障害受容」という言葉を便宜上使いますが、「受け入れる」というニュアンスには、少し違和感を覚えます。
「受け入れる」というと、まるでその状況を肯定し、納得しなければならないようなニュアンスを感じませんか。
一方で「受け止める」は、起きた事実をそのまま認識することです。
そこに好き嫌いや善し悪しを持ち込まず、ただ「そうなんだ」と知ること。
この「受け止める」という感覚に近いのが、わたしにとっての「障害受容」なんじゃないかなと最近になって思いました。
起きた事実と、どう反応するか
障害は「事実」です。
でもその事実にどう反応するかは自分で選べるし、それによって「現実」は変わります。
たとえば、
- 動かない手足への絶望
- 「なんでわたしが」という怒り
- 未来に対する悲観
これも反応のひとつです。
逆に、
- 残った機能でできることを探す
- リハビリに取り組む
- 周囲に助けを求める
これもまた反応のひとつです。
どちらが良い悪いではなく、どの反応を選ぶかはその人次第。
そしてその選択によって、目の前の現実の見え方が変わりる。
これは中途障害に限ったことだけでなく、人生におけるすべての出来事において、同じことが言えます。
「事実」→「反応」は顕在しているいないに関わらず、大なり小なり日々起きていて、生きていれば誰もが経験することですよね。
アドラー心理学の目的論から見る「障害受容」
アドラー心理学には「目的論」という考え方があります。
人は過去に支配されるのではなく、未来の目的のために行動している、という考え方です。
「障害を受け入れられない」もしくは「受け止められない」という状態にも、実は目的があります。
たとえば、
- 受け入れないことで「まだ元に戻るかもしれない」という希望を残している
- 誰かに助けてもらいたい、気づいてもらいたいという気持ちがある
- まだ悲しみを表現したい、十分に泣きたい
無意識下にせよ、こうした目的があるからこそ、「受け止めない」という行動を選んでいるのかもしれません。目的論の視点を持つと、「受け止められない自分」を選んでいることにも意味があると感じられます。
「今ここ」に意識を持ってくる
ある日突然、予期せぬ病気や事故で大きな障害を負ったとき、過去を悔やんだり未来を憂いたり、ネガティブな感情に襲われることがあっても当然です。
過去の後悔や未来の不安にとらわれ、
「もしもあの時…」「これからどうなるんだろう…」
そんな考えにぐるぐると巻き込まれてしまうと、苦しさが増しますよね。
わたしが大切にしているのは、過去や未来でもなく「今、ここ」。
目の前の瞬間に意識を持ってくること。
- 今日できる自主リハビリを少しだけやる
- 気分転換に読書やお菓子作りをする
- 小さなことでも「あたしえらい」と自分を褒める(笑)
そうやって「今できること」に意識を向けると、少しずつ現実が動きだします。
「受け止める」のその先に
障害を受け止めるというのは、「仕方ない」と諦めることでも、
「前向きになろう」と無理に気持ちを作ることでもありません。
ただ、今ここにある事実をただ淡々と認識すること。
それができると、次に何をするか、自分に何ができるのかが自ずと見えてくる気がします。
もちろん一筋縄では行かないし、これからも右往左往、紆余曲折ありながらでしょうが。
七転び八起き、三歩進んで二歩下がる、1日1ミリ。
結果的には前進してれば、上出来かなと。
障害受容はゴールではありません。
自分のペースで、時には立ち止まりながら、
その時その時にできる選択を、積み重ねていければいいのだと思っています。
