こんにちは。
わたしスタイルLABOのacoです。

わたしは、3年前に脳卒中で倒れ、右片麻痺や高次脳機能障害になり、今もリハビリを続けながら暮らしています。

この3年間、Xを通じて、脳卒中当事者だけでなく、支援する家族の方たちともたくさんつながってきました。

わたし自身もそうでしたが、ある日突然脳卒中や事故などで障害を負い、万一介護が必要だった場合、「一体何から始めたらいいの?」と、家族は頭が真っ白になるのは当然です。

最初は「命が助かってよかった」と心から安堵しても、しばらくすると「この先どうやって生活していくの?」「自分の仕事や生活はどうなるの?」と不安が押し寄せ、時には「なんで自分ばかりが…」と怒りや悲しみに変わることもあることも知り、時にはとても切ない気持ちに。

当事者もですが、その家族も不安な気持ちでいっぱいなのだということが、Xで流れてくるポストを見ると分かります。

この気持ちは決して特別なものではなく、大きな障害を負ったときに多くの家族が感じる自然な心の動きではないでしょうか。

でも、こうした気持ちを放置すると、「命が助かってよかったはずなのに、こんなにつらいなら…」と、最悪の場合「助かったことを後悔してしまう」ことにつながってしまうかも。

わたしは、自分が当事者になってはじめて、「医療保険と介護保険の違いすら知らなかった」ということに気がづきました。両親も元気で、介護や福祉のお世話になったこともなく、知識はゼロ。

そんな人間が急に「明日から家族の介護が必要です」と言わたりしたら…。
情報を集めるだけでも本当に大変だと思います。

わたし自身の経験をもとに、また自分のメモ代わりとして、「命が助かったことを後悔しないために必要なこと」と、「最初に相談すべき窓口」を調べて、分かりやすくまとめました。

命が助かったことを後悔しないために大切な5つのこと

① 支援を受けていいと知る

家族だけで頑張ろうとすると、疲弊してしまい、いつかきっと限界がきます。介護保険や障害福祉サービスを利用することは「甘え」ではなく、「必要な支援を受ける権利」です。負担を軽減するために、使えるサービスをまずは知ることが大切ですね。

② 家族も自分の時間を持つ

ずっと家族の介護だけをしていると、心も体も疲れ果ててしまいます。ショートステイなどを活用して休む時間を持つことは、家族自身の健康を守るためにも大切です。

③ 気持ちを言葉にできる場を持つ

感情をため込まず、家族会やSNSの当事者・家族コミュニティなどで気持ちを共有できると、「自分だけじゃない」と思えます。

④ 元の関係に戻そうと無理をしすぎない

「前のように戻りたい」と強く思いすぎると、お互いに苦しくなります。できる範囲で新しい形の関係を作る柔軟さも必要です。

⑤ 家族自身も心のケアを受ける

介護する家族こそ心が折れやすいもの。精神保健福祉センターなどを利用し、家族も心のケアを受けてくださいね。

具体的な支援先と役割

  • 地域包括支援センター(65歳以上または40歳以上で介護保険対象の方)
     → 介護保険の申請やサービス利用の窓口になります。
     →「家族が脳卒中で障害が残った。これからの生活について相談したい」と伝えればOK。
  • 市区町村役所の障害福祉課(65歳未満で障害福祉サービスを希望する場合)
     → 障害者手帳の申請や、障害福祉サービスの相談窓口です。
  • 社会福祉協議会・保健センター
     → 家族会や介護者カフェなど、気持ちを話せる場を紹介してくれることもあります。
  • 退院した病院の地域連携室やMSW(医療ソーシャルワーカー)
     → 退院後も不安なことは電話で相談できます。

まずはどこに相談すればいい?

迷ったら
地域包括支援センター(65歳以上または40歳以上の介護保険対象者)
市区町村役所の障害福祉課(65歳未満の場合)
に「家族が脳卒中で後遺症が残り、これからの生活について相談したい」と連絡してみてください。

相談窓口の人が必要に応じてケアマネジャーや訪問看護ステーションなど、具体的な支援先につないでくれます。

「どこに聞けばいいか分からない」とそのまま伝えても大丈夫です。

まとめ

介護は、きっと想像以上に心身を消耗すると思います。
家族が心身ともに健やかでいることが、障害を負った当事者にとっても、一番大きな支えになるはず。

なので、支援制度を上手に利用して「助かった命を後悔しない」生活を作っていけるよう、必要な情報を手にしてほしいなと思います。

この記事が「まずどこに相談すればいい?」と悩んでいる方の道しるべになりますように。