英会話講師だったあの頃
こんにちは。わたしスタイルLABOのacoです。
20代の頃、わたしは某英会話学校で児童英会話講師として働いていました。
担当していたのは、2歳から中学生までの子どもたち。都内の2教室で、未就学児には70分、小学生以上には90分のレッスンを行い、基本はオールイングリッシュ。
未就学児クラスでは、レッスン終わりの5〜10分間、保護者の方にも入室してもらい、その日の「フォーカスフレーズ」や、家庭でできる英語遊びなどを紹介していました。
「家で話さないんです」と言われても…
そんな中、こんな声を聞きました。
「先生、うちの子、家でまったく英語しゃべらないんです」
お母さんに
「英語で話しかけたりしていますか?」
と聞くと、たいていは
「いえ、ぜんぜん…」
という返答が。
そんな時、心の中ではいつもこう思っていました。
「週に一回、70分の英語教室に来ただけで話せるようになるなら、みんなすぐペラペラですよ……!」と。
変化に必要なのは
逆のエピソードもあります
ある日、年中さんのけんとくんが、新しい運動靴を履いて教室に来ました。
私が
「Kento, your new shoes look so cool!
(けんと、新しい靴すごくかっこいいね!)」
と英語で話しかけると、彼は靴を見ながら嬉しそうに
「ママが買ってくれたの」
と、日本語で答えてくれました。
話すことはまだできなくても、「耳」が育っていると感じた瞬間でした。
あとからお母さんに聞いたところ、家庭でも教室で習った歌やフレーズを繰り返し使ってくれていたそうです。
お教室で英語に触れる時間だけでなく、日常生活に英語を取り入れることで、その子の「学び」を加速させたんだなーという経験でした。
英会話とリハビリの共通点
脳卒中を発症して、わたしは今リハビリに取り組んでいます。
入院中は毎日最大3時間のリハビリがありましたが、退院後はせいぜい週に1〜2回。
今は、保険リハビリと自費リハビリを組み合わせて通っていますが、療法士さんとの時間は1回40〜50分程度。
その時間はとても貴重で、動きを客観的に見てもらい、改善点をフィードバックしてもらえる時間です。
でも、本当に大切なのはそのあと。
大事なのは「それ以外の時間」
英語と同じく、リハビリも「週1の特別な時間」だけでどうにかなるものではないと実感しています。
大切なのは、日常をどう過ごすか。
週1回のリハビリを受けて、あとは何もしない。
それは、英会話教室に通っているだけで英語が話せるようになる、と思っているのと同じ。
自主練はもちろんのこと、リハビリの要素を意識して日常に取り入れるからこそ、成長につながる。
PDCAをまわす
わたしは、常にPDCA(計画→実行→評価→改善)の視点でリハビリに取り組んでいます。これは完全に職業病ですが笑

- 自分の課題を洗い出す(Plan)
- 実生活で試してみる(Do)
- 結果を振り返る(Check)
- 改善して次につなげる(Act)
うまくいかないこともたくさんありますが、試行錯誤の繰り返し。
そんな時に心強いのが、やはり専門家=療法士さんの客観的な視点です。
英語もリハビリも成果は「日常」がつくる
英語学習も、リハビリも、週1回の時間だけで成長するのは難しい。
でも、その時間を「軸」にして、日常を変えていくことで、確実に変化は生まれます。
英会話教室のけんとくんがそうだったように、今の私も、「続けること」「試してみること」「フィードバックを受けること」の大切さを実感しています。
もう30年も前の出来事ですが、リハビリを通して、あの頃をとても鮮明に思い出しました。
懐かしいなぁ。